これまでの道のりから「今ココにある輝き」の理由を探り、
素敵な40〜50代を送りたいと望むあなたにエールを贈ります。

Profile
宗利 紀里 さん（53歳 / 兵庫県生まれ）

ブライダルプランナーという仕事がまだ世に生まれていなかった33年前からブライダル業界に身を置き、関西を拠点に1500件ものウェディングの現場を経験。2人のお子さんが社会へ巣立ったタイミングで今年の4月、神戸から単身で沖縄に移住。そんな宗利さんの第二の人生の出発点となるこの沖縄に寄せる想いとは。

20代で結婚・出産・仕事も順調に
フリーでブライダルＭＣをしていた私はビデオカメラマンの夫と出会い結婚。長男の出産を経て仕事にも復帰。この頃、オリジナルウェディングのブームから神戸初のウェディングプロデュース会社の立ち上げに関わることで、プランニングと現場の楽しさを知りました。

30代、離婚で明らかになった天職
３１歳の時。妊娠８か月で阪神淡路大震災。水やガスもない中、助産婦さんの尽力で１か月後に水中出産で次男を無事出産。今から思えば「震災離婚」とは、私達の事を言ったのかもしれません。人は窮地に追い込まれた時に本質が出る。価値観の違いが徹底的に信頼関係を壊してしまうのです。震災前後の夫の不倫は、愛より信頼を失いました。離婚を反対する母にも頼れず、小学3年生と3歳の息子と3人で家を出た私は、朝は震災のラジオ番組、昼は広告の営業、夜は専門学校でウェディングプランナーの講師をし、土日祝はブライダルMCと４つの仕事を掛け持ち働きました。子どもには「自分を育てるためにお母さんが苦労している」と思わせたくなくて、弱音は吐かず「私は好きなことをしてるんだよ」と言い続けましたが、本当はすごく心細くてお金がないのが不安で、いつも歯を食いしばっていました。そして子供に誇れる様にウェディングの仕事だけに特化しようと、３７歳で個人事務所を立ち上げ、うまくオリジナルウェディングのブームの波に乗ることができました。クライアントのリクエストに応えるために頑張ることでスキルを磨きました。同時にプロフェッショナルブライダルコンサルタントの資格をアメリカで取得。アメリカでのウェディング視察を終え、講師の資格を得て国内でブライダルプランナー検定対策講座を担当するようになりました。

40代はさらに学びと挑戦の連続
アメリカではブライダルプランナーが心理学を学ぶのは当然。ホテルや式場の雇われではなくフリーでクライアントと直接契約するので、要望を引き出すスキルや、親子問題やマリッジブルーのカウンセリングも必要になります。私も心理カウンセラー資格やポテンシャル・プロファイリング資格を取得し、この頃から沖縄のブライダルに注目し始めました。

50代でようやく肩の力が抜けた
息子には「好きにしたらいいよ」と母の日に言われ、移住の準備が出来た1年前、別れた夫の訃報が。長男がはじめて「お母さん、大丈夫？」と、いたわりの言葉と共に私を抱きしめてくれました。涙がぶわっと溢れ出て止まりませんでした。別れて以来１９年ほとんど会っていませんでしたが、ずっと「離婚」が私の中に刺さっていて大きな重い経験でした。過去にできず忘れられずにいたのです。いろいろ傷ついたけれど、私は別れた夫がやはり好きだったのだと気付き驚きました。そしてようやくきっぱりと過去にできました。今、長男は海外へ、次男は東京へ。立派に巣立ち好きな生き方を見つけてくれたこの春、私は肩の荷を２０年ぶりに下ろすことができ、残りの人生は自然と神様と龍が見守ってくれる沖縄で、私ができなかった「添い遂げられる本物の結婚儀式」を創ろうと決めました。“愛が何より大切”を自身の在り方とした、「純度１００％の自分で生きる」生き方を、まず私が楽しんで味わい尽くして参ります。見ていてくださいね。

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